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シャドウ
基本情報
ベリークリニック
【住所】
 〒272-0143
 千葉県市川市相之川4-14-10
 クレイディアM&S1F
【TEL】
 047-358-6318
【休診日】
 日曜・祝日・水曜日
【院長】
 増田美央 (糖尿病専門医・指導医)
 医学博士
※ 日本糖尿病協会 友の会
   千葉県支部 「きいちご会」事務局
枠(ボトム)
「甲状腺について」
  
<甲状腺の病気について>

 甲状腺疾患は比較的多くみられる疾患です。男性よりも女性に多く認められます。どんな症状が多いかを以下に列挙しました。
・安静にしているのに、心臓がドキドキする
・手指が細かくふるえる
・暑がりになり、水をよく飲み、汗をたくさんかく
・よく食べているのにやせてきた
・イライラしやすくなった、落ち着きがなくなった
・体が冷え、寒がりになった
・肌が乾燥し、カサカサになった
・体が重く、だるく感じるようになった
・食欲がないのに太ってきた
・朝起きた時に、顔や手がむくむ
・便秘をしやすくなった
・昼間も眠く、居眠りをするようになった
・脈がゆっくり静かになった
・月経が不順になった
・首がはれている

 甲状腺の病気で「眼が飛び出る」というのは有名ですが、この症状で来院される方はあまり多くはありません。特に症状がなく健康診断で頸部の触診で指摘されるかたも多いです。

 甲状腺の主な病気を以下にあげます。
・バセドウ病
・橋本病
・びまん性甲状腺腫
・結節性甲状腺腫
・甲状腺がん
・悪性リンパ腫

 甲状腺の病気はホルモン異常(働き)と形態的異常に分かれます。
 甲状腺ホルモンの異常は、甲状腺ホルモン値が高くても低くても身体に異常をきたします。甲状腺ホルモンの作用は脳の発達をはじめとした器官の成長・発育作用、酸素消費増加による熱産生、心血管系に与える作用、脂質・糖代謝作用などがあります。甲状腺機能が亢進し甲状腺ホルモン過剰になると心拍数は増え代謝が亢進します。疲労感や心不全、不整脈、骨粗鬆症などを引き起こすことがあります。また甲状腺機能が低下し甲状腺ホルモン不足になると、代謝は下がり体温が低くなり、体重が増加、血清脂質が上昇、身体の動作は緩慢になり、ひどいときは昏睡状態になることもあります。心拍数がすくなくなるので心臓に水がたまり心不全をおこすこともあります。また甲状腺ホルモン不足の状態で妊娠すると胎児の成長発達に大きく影響し、クレチン症などの胎児異常をひきおこします。甲状腺機能低下症は、内服によるホルモン補充で改善します。バセドウ病を代表とする甲状腺機能亢進症は、内服で治すことができます。内服が出来ない場合や内服治療に反応しない場合は、手術療法が取られることもあります。

(B  形態的な異常の代表的なものは、単純性びまん性甲状腺腫です。これはびまん性甲状腺腫があるだけでホルモン異常を伴っておらず、思春期にみられることがあります。将来的にはホルモン異常を伴う場合があります。
 バセドウ病はびまん性甲状腺腫を示すことが多いです。
 橋本病は慢性甲状腺炎ともいい甲状腺に慢性の炎症がおきたものです。ホルモンが一時的に漏れ出すことがあり、無痛性甲状腺炎、破壊性甲状腺といい、出産後などに多くみられます。
 結節性甲状腺腫は甲状腺内の腫瘍で、ふくろ状になったなかに水がたまることもあります。
甲状腺のう胞。 良性のものは腺腫と言いますが、胸や首を圧迫して苦しい場合は美容的に気になる場合は手術をすることもあります。腺腫と似ていますが、細胞の過形成を起したものは腺腫様甲状腺腫といい癌との鑑別が必要です。
 甲状腺のしこりのうち20%くらいは癌です。甲状腺がんは女性のほうが男性より5倍ほど多いです。8割以上が乳頭がん、進行が遅く5年生存率は90%以上で癌といっても良性と言って良いと思われます。次に多いのは濾胞がんで8%くらいです。この癌は転移の可能性がありますが、早期治療で治療成績はたいへんに良いものです。低分化癌 髄様癌(カルシトニン上昇) 未分化がん 非常に悪性2%未満 悪性リンパ腫 1~2%

<検査> 甲状腺の病気は血液検査と甲状腺エコー、甲状腺エコー下細胞診にて行います。